建築一式工事とは、以下のような工事が該当します。
総合的な企画、指導、調整のもとに建築物を建設する工事
建築一式工事の建設工事例
一般個人住宅、アパート、ビル、店舗などの建築物を新築する工事や既存の建物を総合的に改修する工事などが該当します。
建築一式工事はあくまで建築物を総合的な管理のもと建設することができる許可であり、建築一式工事の許可があれば、すべての工事を施工することができるオールマイティーな許可ではありません。
たとえば、建築一式工事の許可を持つ建設業者(A社とします)があり、住宅建設を請け負ったと仮定します。住宅建設は、屋根工事、内装工事、電気工事、とび・土工・コンクリート工事など様々な工事の組み合わせで行われます。
仮に屋根工事の部分が500万円を超える場合、A社が屋根工事の許可を持っていれば自社で施工できますが、許可がない場合は屋根工事の許可を持つ建設業者へ外注しなくてはなりません。
繰り返しになりますが、建築一式工事はあくまで建築物の建設を総合的に管理するのみで、各専門工事については、それぞれの専門工事にあった許可が必要になることになります。
建設工事の区分の考え方
ビルの外壁に固定された避難階段を設置する工事は『消防施設工事』ではなく、建築物の躯体の一部の工事として『建築一式工事』又は『鋼構造物工事』に該当します。